初めて書き込みます、イロハと申します。本棚の整頓をしていたら、昔購入した
「赤毛のアン」が出てきて、掃除を放り出して読みふけってしまいました。
アンの魅力は色々あると思うのですが、細やかな家の中の様子の
描写も、その一つですよね。「こんな部屋に住みたい〜」と憧れてしまいます。
でも、日本人には……(私だけかも?)よくわからない部分もあるもので、
今回その点に関する知恵をお借りしたく、質問させていただきました。
三十三章「ホテルの音楽会」の始めで、殺風景だったアンの部屋が女の子らしい
可愛らしい部屋になった事が書かれているのですが、その中の「白いモスリンの
へりのついている化粧机」とは、どんな化粧机なのでしょう??
原書では「a toilet table befrilled with white muslin」となっている
みたいなのですが、さっぱりイメージが湧きません。。
その写真か絵が見られれば、一目瞭然なのでしょうが、文だけだと ?? です。
フリルのついたカバーでもかけてあるのでしょうか…?
どなたか、説明して頂けないでしょうか。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、"toilet table"というのは、「化粧台」と訳すより「洗面台」と訳した方が良いのではないかと思います。アンの時代には、ふつうトイレは屋外にあったため、夜間や冬の間は、各寝室に"chamber pot"と呼ばれる寝室用便器が置かれてました。"toilet table"とは、その"chamber pot"と洗面セット(水差しや洗面器等々)を置くための台のことです。
つぎに、"befrilled with white muslin"の部分ですが、これは、「白いモスリン生地で囲われた」というように意訳した方がイメージしやすいように思います。つまり、台の上段に洗面セット、下段に"chamber pot"が置かれ、"chamber pot"を隠すために台の周りをモスリンの布で飾っている訳です。
実際、プリンス・エドワード島にあるグリーンゲイブルスハウス内のアンの部屋には、ベッドと反対側の壁際に、上に述べたような"toilet table befrilled with white muslin"が置かれております(私も、写真でしか見たことはございませんけど・・・)。
ちなみに、アンの部屋の写真は、『赤毛のアンの島へ』(文春文庫ビジュアル版)、『赤毛のアン・夢紀行』(日本音楽出版協会)などに掲載されておりますし、「クイック・タイム」というソフトをインストールされれば、"Prince Edward Island Information Centre Main Home Page"(http://www.gov.pe.ca/greengables/index.php3)のサイトにてご覧になれます。